嘘をつく女

今日は、仕事を早退して、彼と遊ぶ。
久しぶりに連休で遊べる喜びで胸が高鳴る。

そう、また夢の世界へ行けるから。
現実なんて、いらないって思えるから。

私と彼の共通の女友達も、誘って夕食。
私は、友達に何度も聞かれた。
「前みたいに、彼女でもないのに、デート代
とか、まさか、おごってないでしょうね？」

ドキン・・・。とするよ。

「まさか！奴も出会った頃よりも大人になったん
だよ？友達と遊ぶ時のお金くらい、自分で出すさ」

嘘つき。

彼が車で友達の家の下に到着。
友達の「先に下りて待っていて」の声にホっと
する。だって、友達の居ない所で、今日の夕飯代
渡しておかないと・・・。

この行為は、彼のプライドの為でも
好きな人が、だらしなく思われるのが嫌だから
とか、そんな気持ちではない。

私が執着してる男が、4年たった今でも
友達から見たら変わってないって事が、嫌だった。
これは、私が、この恋をしていく上で
周りの人の話を聞き入れずに、貫いた気持ちへの
プライドかな。

ほらねっ！出会った頃よりも
私に対して、優しくなってるでしょ？
少しは、好かれてるでしょ？
って、思わせたかった。そーゆう事で
友達や、自分を
納得させれたらいいのにって、思ってた。

何事も無く楽しい夕食は終わる。

この友達とバイバイしたら、いよいよ
二人きり・・・。

でも、私は、友達に自分のプライドの為に
嘘をついた事を後悔しながらの一夜になるわけだ。

私は、嘘つき・・・。